2時間超のライブを口パクなし、MCなしで歌って踊る、プロフェッショナルなライブスタイルが注目されてきた安室奈美恵さん。
彼女のライブは芸能界でも「超一流」と言われています。
完璧なステージを作り上げるそのストイックさはもはやアーティストの域を超え、しばしば「アスリート級」と言われることも。
今回は、安室奈美恵さんのライブが「超一流」と言われる理由について、徹底的に解説します。
目次
安室奈美恵のライブが「超一流」と言われる理由
ライブの安室ちゃん
— エムズワード (@mimjs_word) February 22, 2020
LIVE STYLE 2006の安室ちゃん
PLAY TOUR 2007の安室ちゃん
LIVE STYLE 2016-2017の安室ちゃん pic.twitter.com/9CzmJQV6q9
MCは一切なし!歌とダンスのガチンコ勝負
安室奈美恵さんのライブの特徴としてまず挙げられるのが「MCなし」だということ。2時間超のライブをぶっ通しで歌って踊るスタイルです。
ライブでMCをしないことについて安室さんは、以下のように語っています。
「おしゃべりも苦手だしうまく表現できないので、だったらそこを克服するよりもやめてしまって、コンサートの演出に集中して、“MCなかったね”じゃなくて“楽しかったね”っていう内容のコンサートをすれば、ファンの皆さんは納得してくれるんじゃないか」
『NHKスペシャル 平成史スクープドキュメント 第4回「安室奈美恵 最後の告白」』より
派手な照明や演出に頼らず、ごまかしのきかない歌とダンスで勝負するというスタンスは、アーティストとしてのプライドを感じさせますよね。
ファンの間でもMCなしのライブスタイルが浸透

ご本人は「おしゃべりが苦手」とかわいらしく表現していますが、実はそれが安室さんのライブのブランディングにも繋がっていると感じます。
MCがないことにより、安室さんが彼女が一言喋るだけで、会場は大歓声に包まれます。一言一言のありがたみがより増しているんですね。
安室ちゃんNHK特番 告白を見たけど、ここ最高だな!
— 良樹 (@TM_no_FUN) December 1, 2017
MCをしないのを逆手に取る感じ!ファンは安室ちゃんはMCしないってことを知ってるから、逆に嬉しいんよねこういうの。 pic.twitter.com/CKSnq2WKJL
中には「MCがない分、曲数が増えて嬉しい!」という声も。MCなしの彼女のライブスタイルは、ファンの間でも確実に浸透していきました。
安室さんのライブに一度行けばわかりますが、彼女のライブは一つの長編映画を見ているかのようなストーリー性と感動に溢れているんです。
口パクは一切しない
2時間超のライブでぶっ通しで歌って踊ることについては、本人も「ちょっとキツいかも」と正直に語っています。
しかし安室さんはデビュー当時から一貫して「口パクはしない」というスタンスを貫いています。
安室さんの振付師の多くは、彼女が難易度の高い振り付けをこなしながらも一切口パクをしないことに驚くそうです。
安室ちゃんってさ
— より (@amuamuyoli) July 28, 2017
こんなヒール高くて!
しかもピンヒールで!
トーク無しでキレッキレの
ダンスを踊り、息切れ一切せず
声も一切ブレず、口パク絶対せずに
2時間半のライブを100公演こなす
プロ意識ハンパない歌姫ですよ
すごくカッコイイと思いません?❤️ pic.twitter.com/DJ9YDNQxoD
常に100%をストイックに追求
自身のライブでは「100%の自分を見てほしい」と、歌にもダンスに一切、妥協してこなかった安室奈美恵さん。
引退理由に「声帯を壊したこと」を挙げていた彼女からは、完璧なパフォーマンスができなければ歌手を続ける意味がないという気迫を感じます。
安室さんの姿を間近で見ていたというバックダンサーのYUUさんは、ツアー当時のエピソードとして以下のように語っています。
安室奈美恵さんが「100%の自分を見てもらいたい」と言われていた事があって、私はその言葉にプロとしての責任感や決断力を感じて感動し泣いた事があります。
『トウキョウダンスマガジン』より
安室のライブ現場は、並大抵の精神力ではこなせないと言われています。
「完璧なステージを作り上げること」に対する彼女の強い意志は、周りのスタッフやダンサーを巻き込むほどの強い影響力があるのでしょう。
楽曲選びにとことんこだわる

「すべてはライブ目がけてのもの」
ライブで披露する楽曲においても、安室奈美恵さんは徹底的にこだわっています。
そもそも安室さんにとって、レコーディングやアルバム制作は「すべてライブ目がけてのもの」だそう。
アルバム曲を選曲する際も「自分がライブで歌って踊っている姿を想像できるか」をまず重視するといいます。
「100曲、200曲とデモ曲を聞いた中で、前奏の引っかかりがある楽曲しかピックアップしないです。私は歌うだけじゃなくて踊るので、最初の前奏もとても大事なんですよ、私にとっては。コンサートで、この前奏でサッと照明をあてて、ダンサーさんがパパパッて並んで、そこで踊って歌が始まるっていう、そのストーリーがすごく好きだったりするので」
『NHKスペシャル 平成史スクープドキュメント 第4回「安室奈美恵 最後の告白」』より
自分がライブで歌って踊って、パフォーマンスをする姿がイメージできるかどうかを判断し、ステージ映えする楽曲を的確に選んでいく。
それは安室さんのエンターテイナーとしての感性の鋭さや、セルフプロデュース能力の高さの表れでもあるでしょう。
バックダンサーの選抜は”完全実力主義”

専属のバックダンサーは雇っていない
安室奈美恵さんはアーティストとしては珍しく、専属のバックダンサーを雇っていないことで知られています。
毎年ライブのたびに少人数制のダンサーオーディションを開催し、バックダンサーの選抜を行っているんです。
常にパフォーマンスレベルをチェック
「ダンサーであれば一度は立ちたいステージ」と言われる安室さんのコンサートは当然、選考も狭き門。
バックダンサーの方たちはオーディションに合格した後も、ツアー中は常にパフォーマンスレベルをチェックされているといいます。
安室さんにとってダンスパフォーマンスは、ライブにおけるかなり重要な役割を担っています。
そのダンスをよりよく見せるためには一切妥協しないというスタンスから、バックダンサーの選出も必然的に”完全実力主義”となるのでしょう。
緊張感のあるシビアなリハーサル現場

また、安室奈美恵のライブのリハーサル現場は、かなりシビアで緊張感があるといいます。
ダンサーさんたちは安室さん本人が参加するまでに完璧に振りを仕上げなければならず、できなければ踊らせてももらえないとか。
強い精神力が求められる「一流の現場」
さらにダンサーメンバーも、ツアーの演出も毎年変わるため、求められるものもその年によって変わるそう。
ダンススキルの高さだけでなく、プロとして現場に完璧に対応できる強い精神力が求められる、まさに”一流の現場”なのです。
ダンサーの魅せ方にも徹底的にこだわる

さらに、安室さんはダンサーの魅せ方にも徹底的にこだわっています。
「ダンサーの立ち位置が見えづらいからもったいない」「ダンサー紹介の際のスクリーンの名前が見えづらい」などと、細かく気を配るそう。
バックダンサーとしての役割を任せるだけでなく、パフォーマーとしてステージ上で活躍する場を与えているんです。
ダンサーたちがより輝けるステージに
また、安室さんのライブにはダンサー紹介のセクションがあり、そこで比較的長い持ち時間が与えられます。
一人一人の名前が大きくスクリーンに映し出されるほか、流す楽曲も本人たちが好きなものを選んでいいそう。
安室さんのダンサーさんたちはバックで踊るだけでなく、ステージ上で大きな歓声を浴びることができるのです。
ファン目線から見ても、一流ダンサーたちにより繰り広げられるステージは、まるでショーケースを見ているかのような躍動感があります。
安室ちゃんダンサーさんほんとにお疲れ様😂ゆっくり休んでほしいね! pic.twitter.com/id7KLsPVID
— りょう 受験終了 (@amuro_RY20) May 3, 2017
新しい振付を常に模索
また安室さんは、ライブの際に採用される振り付けについても、常に新しいエッセンスを取り入れようと模索しています。
DA PUMP・KENZO氏を振付師に採用
2012年に開催された20周年5大ドームツアーでは、DA PUMP・KENZO氏を振付師として採用。
彼が担当したMVとテレビ番組でのパフォーマンスを見て、安室さん自身が直々にオファーしたといいます。
KENZOさんは、自身の振付が安室さんの振付の世界観とは異なっていたことから、オファーを受けた時は驚いたそう。
当時の心境について、以下のように語っています。
「安室さんの世界観とはタイプが違うものだったので意外でしたが、きっと新しいエッセンスを求めているんだろうと考え、過去のライブ映像やMVをすべて観ました。その上で、同じ振り付けは一切入れないことを自分の中のテーマにしたんです。」
『ORICON NEWS』より
自身の世界観にとらわれず、カッコいいものを積極的に取り入れるスタンスも、ファンを飽きさせないクオリティの高い演出に繋がるのでしょう。
徹底されたステージ環境づくり

空調管理を徹底
安室奈美恵さんのライブ会場は、「ちょっと寒い」と言われることがあります。その理由は、彼女が徹底した空調管理を行っているため。
どうやら安室さんのライブ会場は、毎回温度が少し低めに設定されているといいます。
安室さんのライブはガッツリ歌と踊りを見せるステージであるため、会場の室温が高いとその分体力を消耗してしまいます。
ただでさえステージ上にはたくさんの照明があり温度が高くなる傾向にあるため、空調管理を徹底しているというのです。
「1℃違うだけで、全然違う」
「(会場の温度が)1℃違うだけで、(パフォーマンスが)全然違う」と語る安室さん。
最大限のパフォーマンスを見せるためにステージ環境にも徹底的にこだわる姿は、もはやアスリートの領域ですよね。
ニーハイブーツはオーダーメイド
コメックス ニーハイブーツ ハイヒール 2023新作 ポインテッドトゥ ブラック レザー スエード 5000
さらに安室さんは、ライブで着用するニーハイブーツをオーダーメイドで作成しています。
彼女のスタイリッシュなライブ演出に大きく貢献するニーハイブーツは、もはや彼女のトレードマーク。
しかし、激しいダンスナンバーを含む彼女のライブでは、当然ニーハイブーツは動きにくさやケガなどにもつながりかねません。
そのため安室さんは自身の脚の木型をとり、ジャズとサイズのニーハイブーツをオーダーメイドで作成。万全の状態でパフォーマンスを行います。
演出を妨げるペンライトも禁止
さらに、安室さんのライブでは演出の妨げになるレーザー光線を避けるため、ペンライトも禁止。
会場の空調からライブ衣装、会場のグッズにまで徹底的に気を配る姿勢が、最高級のショーを作り上げているのでしょう。
ファンの反応を観察し、ライブに反映

ライブ演出を考える際には、まずは「これかな」という自分の直感をもとに構成を考えていくという安室さん。
しかし、ライブ中のファンの反応はしっかりとチェックしているといいます。
コンサートというのは、ファンの歓声を直に浴び、ファンと直接つながれる場である一方、その反応を直に受ける場でもあります。
安室さんはファンの反応を見て、「ちょっと違ったかな」と感じたら、次のアルバムではそういった曲はやらないそう。
自分の良いと思う音楽性は取り入れつつも、ファンの反応もしっかりフィードバックとして取り入れているのですね。
ファンの反応が「怖かった」
安室さんはファンの反応について、「毎回とても怖かった」と語っていたことも。
しかしそれから目を逸らさず演出を何度も練り直し、新たな音楽性を加える。ファンが楽しめるライブ作りに徹底的にこだわったのです。
「初めて居場所を与えてくれた場所」
安室さんにとってライブは「初めて居場所を与えてくれた場所」で、「ファンの皆さんがいないとそのステージには立てない」と感じているそう。
メディアへの露出も多くはない彼女にとって、ファンと繋がることのできるライブはとても大切なもの。
そのため、ライブはファンの方たちが飽きずに楽しめる、最高のクオリティのものに仕上げたかったのでしょう。
徹底的にライブを楽しむ

安室さんは引退時のインタビューで25年間アーティストとして譲らなかったことは何か?という質問に、以下のように答えています。
「なんでしょう……楽しむことだけは、本当に忘れなかったと思います。特にコンサートに関しては。」
『VOGUE JAPAN』インタビューより
安室さん自身、どんな活動よりもライブが大好きだと語っており、「クセになる」「やめられない」とインタビューで語っていたことも。
ライブのためにCDを制作して、そのためにカッコいい楽曲を作ってもらう。そういった工程もすべて、ライブに向けてのものなのだそう。
常にアンテナを張って、どうやったらカッコいいコンサートができるかを模索し続ける。
そういった意識を日々持ち続けることができたのも、何より彼女が自身のライブを「誰よりも楽しんでいたから」にちがいありません。
まとめ
今回は、安室奈美恵さんのライブが一流といわれる10の理由についてまとめました。
安室さんは以前、「もしも一つ願いが叶うなら?」という質問に対し、「自分のコンサートを生で見たい」と答えていたことがあります。
それほど自分のライブに誇りを持っていたことが伺えますし、ファンとしてもあのカッコいいライブをぜひ本人にも見てもらいたいと感じます。
徹底されたステージ作りに加え、ライブ自体を誰より愛していたからこそ、多くの人を魅了する”一流のライブ”を作ることができたのでしょう。
安室奈美恵のプロフィール
名前:安室奈美恵(あむろなみえ)
生年月日:1977年9月20日
年齢:46歳
血液型:O型
出身地:沖縄県那覇市
身長:158cm
体重:40㎏
スリーサイズ:B75-W58-H84
職業:歌手、ダンサー
1992年9月にスーパーモンキーズのメンバーとして東芝EMIよりメジャーデビュー。
1995年にavex traxよりソロデビューし、2018年9月をもって芸能界を引退した。
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